第24回リベラルアーツ講座
- 7月31日
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第24回リベラルアーツ講座は、立命館守山中学・高等学校の国語科教諭であり、お笑い芸人や詩人としても活躍する佐薙ナギさんをお迎えし、「変態国語 ── 不道徳な国語探究」を開催しました。
教室に集まった中高生や大人が体験したのは、日常の倫理観を揺さぶり、自らの深層心理(ダークサイド)と対峙する120分でした。

「不道徳」と「不条理」を手がかりに読む、人間の本質
講座は身近な問いから始まりました。「目の前で子どもが転んだとき、道徳的な対応と不道徳な対応とは何か」。そこから、人はなぜ不道徳な行為を受けると不条理を感じるのかを掘り下げます。

坂口安吾の「文学のふるさと」を引用しながら、人間は大昔から正論や道徳だけでは説明のつかない「不条理な物語」に強く惹かれてきた構造を共有。フランツ・カフカの『掟の前で』や、俵万智の『チョコレート革命』といった作品を、付箋やペンを手に3人グループでじっくりと解読・分析していきました。

参加者からは、「最初は忌避感を抱いていた不道徳や不条理が、人間にとって救いになることもあるんだという見方に変わった」「学校ではなかなか受けられない内容で、全く知らない国語の世界に出会えた」といった声が上がりました。普段の授業とは異なるアプローチで文学に挑むことで、思考の解像度がぐっと上がっていく様子が印象的でした。

思考の「恥部」をアフォリズム化し、自分と出会い直す
後半のワークでは、二つの作品の読みを俯瞰し、自分の中に根差した不条理・不道徳の価値観や嗜好(自らの隠したい部分や矛盾)を認知する内省の時間を設定。それらを一般化や寓話化を用いて「アフォリズム(格言)」としてカードに書き出し、匿名で展示して全員で鑑賞し合いました。

言語化の難しさに悩みながらも、他者の表現に触れることで自分の視野が広がる体験となったようです。「考えて対話するって、視点が増えて楽しい」「思考のモヤモヤ感が最高だった」という感想の通り、すっきりとした正解を得るのではなく、答えのない問いを抱える豊かな時間が流れていました。

ある受験生の参加者は、最近自身に起きた葛藤をカフカの『掟の前で』の構造に重ね合わせ、「受験生なのに何をしてもその事がよぎって嫌な気持ちになっていました。...門は開いているという状況を忘れていたことに気づき、気持ちが楽になった。意外なところからヒントが得られた」と語ってくれました。
文学を通して不道徳や不条理を直視することは、綺麗ごとだけでは生きられない私たちの人生そのものを受け入れ、救うための「探究」である...そう実感させられる一夜となりました。

濱川学院では、これからも高松市の塾・予備校という枠を超え、生徒たちの知的好奇心を刺激し続ける場を提供していきます。次はどんな未知の世界に出会えるのか、私たちも楽しみにしています。
企画・運営:山村潮音





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